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希学園講師コラム のぞみの広場

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記憶する力

No.79 2018年04月27日
希学園 国語科講師 明石 翼


 少し前は綺麗なピンク色をしていた桜も、すっかり青々とした葉桜になってきました。受験生にとっては新学期が始まって慌ただしかった時期からひと息つき、一週間のペースがつかめはじめた時期ではないでしょうか。このあとすぐにやってくる大型連休ではイベントが盛りだくさんですが、2月からやってきた自分の勉強について、少しまとめたり振り返ったりできると自分の「現状の課題」がはっきりしてくるので、周囲に相談がしやすくなります。
 さて、毎年この時期に(限りませんが)出てくる相談としてよくあるものが「復習が回らない」「覚えきれない」といったお悩みです。皆さんは「自分の記憶力」に自信がありますか?
 「記憶」と呼ばれるものは「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」の三段階に分かれていると言われています。「感覚記憶」とは、目の前にある情報をとりあえず1秒ぐらい保存しておく力。テキストを開いたとき、とりあえず目の前に広がるテキストの中身が目に入ってきますね。こいつです。「短期記憶」とは目に入ってきたテキストの中身の中で「意味があるぞ」「重要だぞ」と思ったものを選択し、記憶しておこうとする力。先生たちがよく「ここは線を引いておこう」とか「チェックしておこう」と言っていますよね。あいつです。「長期記憶」は「重要だぞ」と思ったものをそのまま長期間保管しておく力。復習テストで聞かれたことに答えたり、習熟度チェックテストで確認したりしている内容がこちらになります。
 「受験生にはどれが重要か?」と聞かれればもちろん「全て重要」です。しかし、「覚えきれない」といった悩みは上に書いた3つの記憶のうち、自分ができていないものがどれかを考えてみると少しやりやすくなることがあります。
 「感覚記憶」の段階でつまずいている場合、テキストや文章を見たときに視野が狭くて一度に得られる情報量が少ないことがあるかもしれません。
 「短期記憶」でつまずいている場合、実はこの「短期記憶」は人によってそこまで大きな差がなく、「意味のある塊としていっぺんに覚えられるのは5〜9個」ということが知られています。一度に10個、20個、無意味な羅列をまとめて覚えようとしていませんか?電話番号が090−××××−△△△△などのように「−」をつけているのは「−」をつけることによって3・4・4の塊にわけているからなんです。「3・4・4で合計3つの塊」を覚えるのであれば覚えやすいといった計算ですね。こういった工夫、できていますか?
 「長期記憶」でつまずいている場合、そもそも「線やチェックをして見ているから覚えられる」なんて考えていませんか?くりかえし見て、考えなければもちろん覚えられませんし、「なぜチェックしたのか」「なぜ線で結んでいるのか」といった因果関係と一緒に考えていかなければ、しっかりした記憶として定着してはいきません。
 一週間のペースが確立されてくると、どうしても漫然と一週間を過ごしてしまいがちです。せっかく真摯に勉強に取り組んでいるのですから、常にやりやすい方法、身につけやすい方法を考えながら工夫して取り組んでいけると良いですね。

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