朋有り遠方より来たる

朋有り遠方より来たる

神戸女学院中学部

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 私はこの春、小さい頃からずっと憧れていた神戸女学院中学部に進学します。そこで、希学園史上一番算数ができないと言われた私の合格までの軌跡を書こうと思います。この体験記が神戸女学院中学部の受験を考えている、算数が苦手な子の希望に少しでもなることができれば嬉しい限りです(私ほどできない人はそういないと思いますが…)。
 『朋有り遠方より来たる』は孔子の論語、『子曰く、学びて時にこれを習う、亦た説ばしからずや。朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや。人知らずしてうらみず、亦た君子ならずや。』の中の一節です。意味は、同じ学問に志す人間は、どこからでも集まって、学び合うというものです。私は神戸女学院コースで学んでいくなかで、学び合い、助け合い、支え合うことの大切さを痛感したため、このタイトルに決めました。

<4年生>
 いろいろな塾の公開テストを受け、直感で希学園に決めました。今でもその選択は間違っていなかったと強く思います。それでは、私の最悪な4年生時代を振り返ります。皆さんは私を決して真似しないでください。もっと全うな受験生になりましょう(苦笑)。
 私は土曜ベーシック算数だけを受講していました。何の土台もないままだったため、難しすぎて苦しみまくり、復習テストでも25点〜50点を取り続けていました。その時のクラスは大体PC5で1回だけPC7になりました。日々の計算を毎日する根気がなく、親に授業が終わってから自習をして帰ると嘘をつき、自習室で6日分の計算をまとめてして提出していました。しまいには面倒くさくなり、宿題をしなくなりました。そして、真っ白な宿題プリントを隠し、バレないであろう場所に10個ほどため込んでいました(リス!?)。さて、そこで事件が起こります。掃除をしていた母に白い宿題プリントのありかが知られてしまいました! それでも母は叱らず見守ってくれ、父はわからない問題を教えてくれるなどして、支えてくれました。そして2か月くらいで全て消化しきることができました。温かく見守ってくれてありがとうございました! そして11月からは理科と社会も受講しました。社会特訓の初めての復習テストではひどい点数だったにも関わらず、『初めてで、こんなに都道府県がわかるのはすごい』と井口先生に褒めていただき、嬉しかったのを覚えています。

<5年生>
 ベーシックと社会特訓と最高レベル演習国語を受講していました。ベーシックは大体クラスがPC4かPC5でした。それでは、教科別に書いていこうと思います!
○国語
 木村先生の授業が面白かったです。私は文法が特に苦手でした。最高レベル演習国語は富田先生と花崎先生でした。1週間のうちのこの日が一番楽しくて、ワクワクしながら通っていたのを覚えています。花崎先生が仰っていた、◎←的の中央に当たるような的確な記述を目指さなければいけないという言葉が印象的でした。周りには灘中を志望するような人ばかりで少し気後れしましたが、レベルが高くて楽しかったです。
○算数
 小方先生が授業をしてくださいました。宿題プリントはきちんとしていた…が、固め直しはほぼしていませんでした。
○理科
 5年生のうちは物理、化学だけ? に計算が入っていたので、気象とかの単元は暗記をすれば、大体点数が取れるので、楽しかったです。6年生になるとほぼ全てに計算があったり、複雑な思考問題が入ってきたりするので大変でした。5年生のうちに算数と理科にもっとしっかり取り組んでおけば、6年生であんなに苦労しなかったのに…と悔やみます。
○社会
 沖先生の授業が最高に楽しかったです☆ 私は5年生の最初、社会特訓は9組だったけれど、6年生に入る前には0組になることができ、6年生でも0組、1組、2組を維持し続けることができ、社会をアドバンテージにすることができました。その秘訣というか勉強方法は、沖先生がおっしゃった面白いことと一緒に、一つひとつの授業の歴史のまとめを宿題プリントの裏にびっしり書いたことです。宿題プリントの評価もほとんどがSで嬉しかったです。5年生も終盤に差し掛かってきた時に、直接沖先生に「僕の言ったこと全部覚えているなんてすごい!」と褒めていただき、自信になりました。6年生になると、忙しすぎてじっくり何かをするという時間がかなり減るので、それまでに自分なりに時間を使って暗記をすることをお勧めします。

<6年生>
 ベーシックと社会特訓と最高レベル演習国語と実戦レベル演習算数を受講しました。ベーシッククラスは相変わらずPC4、PC5が多く、時々PC3とかPC6になりました。チューターは小方先生でした♪ 私の算数力をサル以上人間未満にしてくださった小方先生には感謝しかありません!

~春~
 私の志望校は終始、神戸女学院中! でした。この信念を貫き通したことが強みになりました。志望校別特訓[第Ⅰ期]は今考えると宿題は少なめだし、授業時間も短かったのではないかな? と思います。私はベーシック算数の日は15時くらいに塾に行って、小方先生に質問しまくるということを、2,3月から夏期講習前までほぼ毎週していました。皆さんも積極的に質問をしましょう!
 GWの第1回プレ神戸女学院・四天王寺中入試はC判定で合格、5月の終わりの入試実戦テストもC判定で合格できました。

~夏~
 夏休みに夏期激励集会に参加しました。学園長の話を聞き、気が引き締まりました。そして「苦手な算数を克服して、神戸女学院中学部に絶対合格します!」と決意表明をしました。恥ずかしいなと思う人がいるかもしれませんが、志望校への思いが高まるので決意表明はした方がいいです!
 夏休みは朝から夏期早朝サポートルームに行って、勉強しました。配られた「夏休み学習予定表」がとても使いやすかったです。私は初回の夏期早朝サポートルームに遅刻してしまい、三上先生に叱られました。他の人に迷惑をかけるので遅刻しないようにしましょう!
 私は大事な夏休みに体調を崩してしまい、塾を10日程休まなければならず、他の人に差をつけられているかもと焦り、悔しくなりました。そして迎えた病み上がりのプレ神戸女学院・四天王寺中入試。なんとB判定で合格することができました! とても嬉しかったです。
 夏からは「漢字の征服」のテストがあります。あまり苦労せずに合格できたのは、春頃にベーシック国語の漢字練習をサボっていたのを竹見先生にご指摘いただけたからだと思います。この頃から、実戦レベル演習算数も志望校別特訓も宿題が終わらなくなってきたので、7月末で実戦レベル演習算数を休むことに決めました。その条件として、実戦レベル演習算数を受けていた時と同じぐらい自習室で算数に取り組みなさいと言い渡されていたにも関わらず、土曜日の自習の際、友達と意味もなく喋りまくっていました。後日そのことについて竹見先生から叱責を受けました。めちゃくちゃ恐かったけれど、改めて神戸女学院中に合格したい! という強い気持ちを持てたので、ある意味プラスだった…かな?
 竹見先生、貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。

~秋~
 志望校別特訓[第Ⅲ期]が始まり、宿題が増え、一気に大変になりました。宿題が回らなくなり、小方先生に早く寝なさいと言われていたのに夜3時まで起きて宿題プリントをこなしていました。どうしても杜撰になってしまうし、次の日の授業態度に支障が出るので、皆さんはもっと計画的に宿題を進めましょう。神戸女学院コース生への配付教材「Road to KC」という算数の課題も基礎とあわせて計4冊出ました。私は結構早く終わらせることができました。気持ちの余裕を持つためにも早く仕上げましょう! 実戦レベル演習には行かなくなりましたが、最高レベル演習国語は続けました。国語だけが頼りだったからです。十河先生の授業を受け続けたかったので西宮北口教室に変えず、岡本教室にしました。十河先生と駅まで行く時に楽しくお喋りしたり、アドバイスをいただいたりしました。10月くらいに本文への線引きのコツを聞いたのを覚えています(遅っ)。この頃からベーシックは灘・P・Cに分かれ、私はCでした。神戸女学院コース生はほぼCです。「暗記の完成」や「ファーストステップ」などの確認テストも始まりました。私が一番苦労したのは「暗記の完成」です。たまらないようにと直前に必死で覚えていると記憶が長く持たず、入試対策の確認テストでもう一度苦労しました…。この頃から国語の質問をするようになりました。叱られるかもとまだ不安だったので「質問です!」と言うのをためらっていました。10月の入試実戦テストはC判定で合格しました。運を使い過ぎでは?

~冬~
 私の一番辛かった時期は12月中旬~1月上旬でした。
 12月中旬の入試実戦テスト。結果はD判定、不合格。初負けでした。ショックすぎてほぼ何も覚えていません。1つだけ覚えているのは合格発表の直後に小方先生に呼ばれ、「君が本番落ちるなんて全く考えたことがないよ」と励ましていただいたことです。それからは、「私は絶対に合格できる!」という根拠のない自信を持つことを心がけるようになりました。
 「最後の総まとめ」、「冬物語」、「知識の完成」、「仕上げの一問一答」などが配られ、課題は増えていく一方でした。

~入試対策(第Ⅰ期)~
 朝から晩まで塾。毎日毎日テストゼミ。2日に1回の席替え・クラス替え。体力的にも精神的にもキツい時期に突入しました。課題(特に総まとめ)がなかなか終わらない→焦り、テストゼミの結果が思わしくない→不安、と戦いながらも、頑張りました。この頃から積極的に国語の質問をするようになりました。竹見先生に呆れられてもめげずに質問をしました。そして自然と質問をするのが楽しくなりました。

~大晦日激励集会~
 学園長に「1点の重み」についてお話ししていただきました。私の入試は本当にかなりギリギリの戦いだったので、私も1点に助けられたような気がします。最後にシュプレヒコールをしました。これでもかというくらい、声を張り上げました。

~正月プレ神戸女学院中入試~
 最後のプレ入試。結果はD判定、不合格。自分に対する不甲斐なさと本番への不安や恐怖で家に帰って大泣きしました。残り2週間でもきっと伸びる!
 入試が近づいてくると、何か吹っ切れたのか「とにかくやってやろう!」という気持ちになり、楽しくもなってきました。

~入試前日~
 竹見先生からのお手紙に感動しました♡ 全力のシュプレヒコールをして、絶対合格したいとこれまで以上に思えました。帰ってからはまだ終わっていない知識の完成の2回目をしたり、社会の地図帳を見たりして、おやすみコールを待ちました。おやすみコールは神戸女学院コースの先生方が一人ひとり話してくださいました。小方先生が「I am おやすみボーイ」と言っていたのが意味不明で、反応に困りました。先生方の声を聞いて、安心してぐっすり眠ることができました。

~いよいよ入試本番!~
<12月17日:岡山中学校 B方式>

 友達と会場に向かったため、あまり緊張はしませんでした。入り口に小方先生が立っていてくださり、嬉しかったです。
 国語:簡単。
 算数:普通。志望校別特訓で取り組んだ、神戸女学院中の過去問とほぼ同じ問題が出た!
 理科:普通。
 社会:簡単。50点中49点だった! 1点が気になる…。
 →東大・国立医学部コースAスカラー合格。

<1月14日午前:神戸女学院中学部 1日目>
 パラパラ雨が降っていました。傘を竹見先生にぶつけてしまうところでした…。ミニ講義と最後のシュプレヒコール、先生方とのグータッチで気が引き締まりました。受験教室には神戸女学院コースの仲間がたくさんいて、安心しました。
 国語:難しい。けれど竹見先生の顔を思い浮かべたらアドバイスをくださいました! 手応えあり。これまでで一番楽しかった!
 算数:大問5、6を捨てて、4の(3)を必死で書き出した。間に合った~。5~6割は合っているはず!
 社会:大問1がよくわからなかったので、飛ばした。最後にもう一度見たらわかった。自信あり。
 理科:記述多め。ん~難しい! あまり手応えはなかったかなあ。
 持てる力は全て出し切ったので、終わった後、悔いはなかったです。

<1月14日午後:親和中学校 国語1教科入試>
 会場に小方先生と十河先生がいてくださり、心強かったです。「今からの入試も大事だから、焦らずミスなく頑張っておいで!」と励ましていただきました。
 国語:簡単。
 →総合進学コース移行合格。
 腑に落ちない結果となりましたが、国語1教科入試は今年から始まった試みなので、仕方ないと思うようにしました。その晩、小方先生がわざわざおやすみコールをかけてくださいました。小方先生の声が聞けて、安心しました。

<1月15日午前:甲南女子中学校 A入試2次>
 坂が急すぎてしんどかった~。門の前に小方先生が立っていてくださり、嬉しかったです!
 国語:簡単。
 算数:簡単。
 →Sアドバンストコース合格。

<1月15日午後:高槻中学校 B日程>
 希学園主催の学校見学会で、初めて高槻中学校に行きました。綺麗な図書館に惹かれて、興味を持ったので志望校にしましたが、公開テストの判定でもずっとE判定だったので、チャレンジのつもりで受けました。
 国語:簡単。
 算数:とても難しい。
 理科:難。
 →不合格。算数と理科がどちらも50点を下回っていました。

<1月16日:神戸女学院中学部 2日目>
 竹見先生と十河先生がツインテールでした! 一緒にお写真を撮らせていただきました! 講堂で何回も竹見先生のツインテール写真を眺めてから、入試会場に向かいました!
 二重跳び:私にしてはよくできたと思う。
 ハンドボール投げ:2回ともBまでしか飛ばなかった…。
 バスケットボールのシュート:2回。カウントダウンが始まった時に投げたら入った!
 マット運動の後転:1回まわって前後不覚に…。根性で2回目も回ったがフラフラしてしまった。
 返事:◎
 体育が苦手でもやる気を見せること、返事をしっかりすることが大切です!
 実技試験が終わった後、母と神戸女学院の食堂でお昼ご飯を食べて帰りました。食べ納めだねと話していたのを覚えていますw。

<1月17日:関西学院中学部 B日程>
 国語:普通。
 算数:普通。
 →不合格。過去問を全くしていなかった。

<神戸女学院中学部 合格発表>
 合格している気が全くしなかったので、不安でした。母に目を瞑ってもらって、はじめに一人で発表を見ました。「えっ、うそ!」と私が言ったので、母はどちらかわからなかったそうです。「合格です」の四文字を見た瞬間、二人で抱き合って号泣しました。本当の嬉し泣きとは何かがわかりました。
 その晩、かかってきた電話で小方先生が「おめでとう」と言ってくださり、喜びが倍増しました。その次の日の神戸大学附属中等教育学校も出願したからには受けようと思い、受けに行きました。

<1月18日:神戸大学附属中等教育学校>
 言語表現:簡単。
 数理探求:難しい! 適当にうめた。
 市民社会:記述が多くて楽しかった。
 →不合格。過去問も解いていないし、学びの報告書もよく考えずに書いたので、受かっているとは思えませんでした。

~最後に~
 私の神戸女学院中学部合格は、希学園で学べたからこその合格です。チューターの小方先生をはじめ、神戸女学院コースの竹見先生、十河先生、三上先生、北野先生、米田先生、津川先生、4年生からお世話になった希学園の先生方、事務員さん、毎日毎日お弁当を作ってくれた母、寒い時も雨の日も迎えに来てくれた父、私のためにいろいろ我慢してくれた弟、塾の友達。数えきれないくらいの人たちの協力によって、私は憧れの神戸女学院中での生活を手にすることができます。支えてくれた人たちへの感謝の気持ちを忘れずに、私はこれからの女学院生活を精一杯楽しもうと思います。
 ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
 私は神戸女学院コースの先生方が大大大好きです♡
 本当にありがとうございました!!!

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